コラム執筆者:柔道整復師 新藤 公一
杉並区・阿佐ヶ谷
杉並区役所・南阿佐ヶ谷駅徒歩2分
整体をメインに行っている
バランス・ラボ整骨院、代表の新藤公一です。
まず最初に
間欠性跛行の意味を解説したいと
思います。少しむずかしい名称ですね。
間欠(間歇)=かんけつ
一定の時間をおいて
起きたり止まったりすること
これを間欠(間歇)と呼び
跛行=はこう
歩く様子に異常が見られると言う意味です。
この間欠性跛行以外で「跛行」と呼ばれる
ものとしては
脱落性跛行(だつらくせいはこう)
と呼ばれるものがあり
変形性股関節症や先天性股関節症などで見られる
歩行状態を指し、片足で立っている時に
左右の足の長さに違いがあることで骨盤の位置が
下がっているように見えるような歩き方を
このように呼んでいます。
間欠性跛行は脊柱管狭窄症にみられる
歩行状態ですが類似する
腰椎椎間板ヘルニアやその症状としてみられる
坐骨神経痛で多くみられる歩き方です。
姿勢を正して歩いていると、足や腰、お尻の奥に
苦しさを伴う痛みが発生し
腰を曲げ前かがみ姿勢を取ることや
座ったりしゃがみ込むと苦しさを
伴う痛みが消えて歩ける。
その状態を歩くときに繰り返すことを言っています。
間欠性跛行の症状がある、ないだけでは
脊柱管狭窄症だと判断できることは出来ず
坐骨神経痛で悩まれるケースの1部でも
間欠性跛行の症状が認められることもあります。
ここからは
現場で感じる個人的な意見になりますが
腰や骨盤を支える深層筋
すなわちインナーマッスル
が衰えてしまったケースでも
間欠性跛行の様相を呈すケースがある
と感じられます。
歩かずとも、電車やバスで立った状態を保つ時
腰から足が苦しさを伴う痛みや
立った状態を保つことが苦しくて、辛くて
仕方がない状態になる。
例えば、長期入院を余儀なくされた時などに
筋力の衰えがみられたり、腹部の手術をすることで
腹筋が衰えてしまったりすることで
腰を支えるカラダの前後の筋力が弱ってしまう。
こんなことも起こり得ると感じています。
慢性的な腰痛で悩むケースでも
腰のコルセットや
ベルト・サポーターを常用することで
腹筋機能が衰えてしまい、
腰を支えるだけの筋力が発揮できない。
こんなことも起こり得ます。
一般的に
脊柱管狭窄症で間欠性跛行が認められる
時に、座る・しゃがみ込む・前傾姿勢に
なることで緩和される。
その理由に腰椎の減圧で緩和されると
考えられていますが
現場でそうした間欠性跛行で
悩むケースを対応する場合には
腰や骨盤周辺の筋肉。
股関節を動かす筋肉の1部でもある中殿筋
特に梨状筋をストレッチすることで
緊張状態=固くなった状態が
筋肉を伸ばすようなストレッチ効果で
一時的な苦しさを伴う痛みが緩和するの
ではないか?
そんなことが感じられます。
梨状筋の隙間(すきま)を坐骨神経が
通過することから
この梨状筋の状態がなんからの理由で
筋肉の隙間が狭まってしまい
神経経路を締め付けてしまうことで
神経痛や足の動きに影響がでてしまう。
梨状筋症候群=坐骨神経痛に関連しています。
筋肉の隙間を神経が通っていることで
その隙間が狭まってしまっている
状態を神経絞扼(しんけいこうやく)
とも呼んでいます。
現場で対応する中では
脊柱管狭窄症の手術後に症状が戻り
苦しさを伴う痛みや足のしびれで悩むケースを
多く対応してきました。
脊柱管狭窄部に対して、手術で狭窄部を改善
して脊柱管狭窄の症状そのものが緩和され
しばらく術後は経過良好で過ごせていた。
その後、梨状筋症候群に繋がるような
状態に戻ってしまったことで
手術後に症状があたかも戻ってしまった?
そのように感じられる側面があると
感じられます。
手術後なので、改善の余地はないのか?
と言えば、腰や骨盤周辺、下半身の
筋肉状態を良いコンディションに導くことで
多くのケースで改善出来ています。
これは手術するしないに関わらずに
同様の結果を得られている事実があります。
残念ながら、例外的に良い結果を得られなかった
ケースも存在します。
慢性的な症状にもなりますので改善する
までには長期間を要することも
良い結果が得られなかった直接的な要因
ともなっています。
歩けなくなることは日常生活に必要な動き
でもあるので、軽く見過ごせない大問題だと
個人的には感じています。
今まで、手術の経験がない方にとっては
人生で初めての手術となれば、ハードルも
高いと思います。
手術以外の選択肢ももちろんありますし
最終手段として、手術をする判断も
ありますので、その前にご自身に合った
改善方法をトライしてみる。
これも1つの素晴らしい判断だと思います。
出典:NHK https://www.nhk.or.jp/
厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/index.html
J-STAGE https://www.jstage.jst.go.jp/browse/-char/ja
コラム執筆・監修者
株式会社カラダ・リバランス
バランス・ラボ整骨院
代表取締役 新藤 公一
厚生労働大臣認定 柔道整復師
公益社団法人 東京都柔道整復師会 会員
公益社団法人 日本柔道整復師会 会員
経歴:
1989年 東京都中野区内整骨院勤務
1998年 東京都杉並区内整骨院 分院長勤務
2017年 東京都杉並区阿佐ヶ谷で
バランス・ラボ整骨院 開設
バランス・ラボ整体院 開設
代表取締役
株式会社カラダ・リバランス