コラム執筆者:柔道整復師 新藤 公一
杉並区・阿佐ヶ谷で整体をメインで行う
バランス・ラボ整骨院、代表の新藤公一です。
整骨院と整体院は1文字違いで
良く似た名称だと個人的にも感じます。
整体・整骨院・接骨院と表記ではとても酷似
している関係で、わかりにくいという
お声も少なくありません。
当院は整骨院ながら、整体院を併設している
院ですので、整骨院での業務と
自費診療での整体業務を30年以上経験
してきた立場から
当院に来院される患者さんにも
質問があった際に、説明している
内容を更に詳しく解説したいと思います。
大きくは
目的別で選び方も変わってきます。
整体院
「整体」と呼ばれる国家資格制度は存在
せず、整体院の開業・施術にあたっては
国家資格を必要としません。
多くは専門スクールやセミナーなどでの
知識・経験を身につけることで
整体施術を行う、民間資格を取得する
などのケースが多く見受けられます。
整体と言えば
体を整える意味合いとその漢字の意味合いから
理解できると思います。
体を整えたいと思うケースでは
その目的で大きく異なってくるものです。
最近では、サウナで整った!という方も
いらっしゃいます。
整う・整える。その目的次第で
整体院選ぶも変わってくると思います。
目的別で同じ整体院でも
大きく分けて2種類の整体院が存在します。
美容・リラクゼーション系整体
オイルマッサージやタイ古式マッサージ
アロマテラピーや血行促進からデトックス
効果を目的とした整体施術
痛み・コリ・シビレなどの体質改善を目的
としてはいないと説明するところもあります。
美容系骨格矯正・骨盤矯正
エステサロンやリラクゼーションサロン
美容・リラックス・緊張緩和・癒やし
目的で利用されるケースが多いと感じてます。
体調不良・改善目的の整体
体を整える意味で
痛みやシビレ、関節の痛みなどを改善する
目的で行われる施術行為で
整骨院・接骨院での保険適応外の施術も
自費診療と言われますが、一般的な解釈で
整体と広く理解されているので
自費診療施術を整体と表現しています。
整体施術と表現しても
その解釈はとても広く具体的に
どういう施術が整体と限定できません。
同時に世の中には
様々な施術方法が存在しています。
カイロプラクティック・骨格矯正・骨盤矯正
筋膜リリース・トリガーポイント
オステオパシーなど
様々なテクニックが存在します。
例えば、カイロプラクティックの名称で
わかりやすく解説すると
カイロ(Cheir=手)
プラクティコス(Prakiikos=技術)
というギリシャ語を語源としていて
すなわち「手技療法」としての意味です。
現代医学的理論で行う施術もあれば
東洋医学的理論で行う施術もあり
そのすべては、回復目的で行う施術として
整体としています。
整骨院・接骨院
柔道整復師による施術で
健康保険適応範囲で行われる
1周間以内に発生したケガ=急性外傷
骨折・脱臼・捻挫・打撲・挫傷(肉離れ)に
対して施術・処置を行うところです。
無観血的外傷と難しい言葉で表現されますが
骨折や脱臼でも、出血のないケガに限定して
処置を行う専門家でもあります。
柔道整復師と呼ばれるのには
古くは江戸時代に柔術・柔(やわら)など
日本古来の武術、武士が戦場で戦うために
会得したものであり、そのころから
相手と戦う=相手を制する=殺法を
会得する中で、その会得中に怪我をする
ケースも多くあったことから
相手を制する為にはl相手を活かす術も
必要だという概念から生まれた
活法=人を活かす術
から、ほねつぎ・接骨・整骨などの術が
誕生し、今に伝わっています。
日常生活やスポーツでのケガや
通勤中・就業中でのケガ
交通事故などでのむち打ちや打撲・捻挫
などを主に対応しています。
特に手足の捻挫・肉離れによる
テーピング処置などを得意しています。
健康保険・通勤労働災害・自賠責など
保険取り扱いが可能となっています。
慢性的な腰痛や肩こり、関節の痛みや
シビレを伴うような症状は
急性のケガではないので保険取り扱い
できないと定められています。
近年、多くの整骨院・接骨院では
健康保険取り扱い範囲を超えるような
慢性的な症状を対応するために
自己負担=自費負担で施術を行う院も
増えています。
疲労による肩こりや慢性的な腰痛など
はケガではないので
健康保険適用外となっています。
保険外診療=自費診療
正式には健康保険適用外ですので
自費負担となる施術。
この名称は一般的に理解しにくい
ものなので
整骨院・接骨院で保険外診療を
整体と呼んでいるケースが多い。
整体であっても、厚生労働省認可を受けた
あん摩指圧マッサージ師
はり師・きゅう師
柔道整復師
理学療法士
などの国家資格保有者が行う整体は
準医療(コ・メディカル)行為
として認められております。
準医療(コ・メディカル)とは
医師が行うのは医療行為
医師以外が行う医療に準ずる行為を
準医療(コ・メディカル)と呼んでいて
Co-medicalは協力という意味のCo
と医学の・医療の意味Medicalとをあわせた
和製英語です。
コ・メディカル=医療従事者
に含まれる職種
◯ 准看護師・正看護師
◯ 臨床検査技師
◯ 保健師
◯ 助産師
◯ 救急救命士
◯ 薬剤師
◯ 栄養士・管理栄養士
◯ 臨床工学士
◯ 放射線技師
◯ 理学療法士
◯ 作業療法士
◯ 言語療法士
◯ 視能訓練士
◯ 臨床心理士・公認心理士
◯ 義肢装具士
◯ 社会福祉士
◯ 医療事務・診療情報管理士
◯ 柔道整復師
◯ あん摩指圧マッサージ師
◯ はり師・きゅう師
国家資格者が行う整体
整骨院・接骨院での
健康保険適応範囲は
急性のケガに限定されるものです。
慢性症状での健康保険取り扱いは
できないとなっています。
運動器系リハビリテーションで
近年、150日ルールと呼ばれる制限が
2006年4月から実施されるようになり
ケガ・手術した日から150日で終わり
その後は、自費負担でリハビリを継続する
判斷をするなどの健康保険での改定も
行われています。
身体の不調を改善できる施術・知識を
持ちながら、提供に制限が生じることで
健康保険適応範囲に縛られずに
より良い技術・施術を提供する考え方
これは単に整骨院・接骨院を生業とする
柔道整復師のみならず
リハビリテーションを専門とする
理学療法士にも拡がっていて
整体として施術する院も存在しています。
まとめ
「整体」には具体的な定義がなく
体を整える意味合いで言えば
目的によって、その整い方が変化します。
情報化社会で、多くの情報収集が
可能な時代になり、インターネットで
豊富に情報が手に入ります。
選ぶ側では、その情報をどう扱い
選択・選別するか?がポイントだと
思います。
特に肩こり・腰痛に関しては
単なる筋肉疲労なのか?
それとも、筋肉疲労レベルを超えた
辛い状態なのか?で判斷基準が
変化すると思います。
腰痛でも、ただ腰が痛いレベルでは
なく、徐々に悪化している。
肩こりも、首や背中に緊張が拡がり
頻繁に寝違えるようになる。
時に肩の関節痛が発生するなどの
状況になれば
疲労改善レベルの領域を超えた施術
が必要になってくると思います。
情報が多いからこそ
選択・選別する判断基準は難しいと
思いますが、ポイントを抑えて
間違ってほしくない思いもありまして
このような情報発信をしております。
コラム執筆・監修者
株式会社カラダ・リバランス
バランス・ラボ整骨院
代表取締役 新藤 公一
厚生労働大臣認定 柔道整復師
公益社団法人 東京都柔道整復師会 会員
公益社団法人 日本柔道整復師会 会員
経歴:
中野区内整骨院勤務 10年
杉並区内整骨院 分院長勤務 20年
2017年11月に杉並区阿佐谷南に
バランス・ラボ整骨院
バランス・ラボ整体院を開院