杉並区・阿佐ヶ谷のバランス・ラボ整骨院です。
四十肩・五十肩というと、
「肩そのものが痛くなる」
というイメージを持つ方が多いと思います。
しかし実際には、
- 肩だけでなく鎖骨周辺まで痛い
- 鎖骨の下あたりが痛む
- 腕を上げると鎖骨周辺が痛い
- 肩の前側から鎖骨にかけて違和感がある
- 肩を動かすと鎖骨の端が痛い
といった症状を感じることもあります。
そのため、
「四十肩・五十肩なのに、どうして鎖骨が痛いの?」
と不安になる方もいるのではないでしょうか。
肩を動かすときには、肩関節だけが動いているわけではありません。
上腕骨・肩甲骨・鎖骨・胸郭などが連動して動くことで、腕を上げたり後ろへ回したりする動作が行われています。
そのため、肩の動きが悪くなった場合には、鎖骨周辺にも負担を感じることがあります。
ただし、鎖骨周辺の痛みがすべて四十肩・五十肩によるものとは限りません。
この記事では、
- 四十肩・五十肩と鎖骨の関係
- 鎖骨の上や下が痛くなるときに考えたいこと
- 肩鎖関節・胸鎖関節とは
- 腕を上げると鎖骨周辺が痛む理由
- 四十肩・五十肩以外に考えられる状態
- 医療機関を受診した方がよいケース
- 当院で確認している身体の動き
について解説します。
目次
四十肩・五十肩で鎖骨周辺が痛むことはある?
四十肩・五十肩では、肩関節周辺の痛みや動かしにくさが代表的な症状です。
しかし、患者さんが感じる痛みは必ずしも肩関節の一点だけとは限りません。
「肩の前が痛い」
「鎖骨の下あたりが痛い」
「肩と鎖骨の境目が痛い」
「腕を上げたときに鎖骨周辺が気になる」
など、少し広い範囲に痛みや違和感を感じることがあります。
ここで大切なのは、
「鎖骨が痛い=鎖骨そのものに原因がある」
とは限らないということです。
反対に、
「五十肩だから鎖骨が痛いのだろう」
と決めつけることも適切ではありません。
どの場所が、どの動作で痛むのかを確認する必要があります。
肩を動かすときには鎖骨も動いています
肩は非常に大きな範囲を動かせる関節です。
例えば、腕を頭の上まで上げてみてください。
この動作は、上腕骨だけを動かして行っているわけではありません。
腕を上げるにつれて、
- 上腕骨
- 肩甲骨
- 鎖骨
- 胸郭
などが連動して動きます。
つまり、
「肩を動かす」という動作には鎖骨も関係しています。
そのため、肩関節の動きが悪くなったり、肩甲骨の動き方が変わったりすると、鎖骨周辺の動きにも影響することがあります。
鎖骨には2つの重要な関節があります
【肩鎖関節・胸鎖関節の図】
鎖骨は、胸の中央付近から肩に向かって伸びている骨です。
そして鎖骨の両端には、
肩鎖関節(けんさかんせつ)
と
胸鎖関節(きょうさかんせつ)
があります。
肩鎖関節とは?
肩鎖関節は、
鎖骨と肩甲骨の肩峰という部分をつないでいる関節
です。
肩の外側、鎖骨の端付近にあります。
腕を上げたり肩甲骨を動かしたりするときに、この部分にも動きが生じます。
そのため、
「肩の一番上が痛い」
「鎖骨の外側が痛い」
「腕を上げると肩と鎖骨の境目が痛い」
という場合には、肩鎖関節周辺の状態も確認する必要があります。
胸鎖関節とは?
胸鎖関節は、
鎖骨と胸骨をつないでいる関節
です。
首の付け根に近い、鎖骨の内側にあります。
腕や肩甲骨を大きく動かす際には、胸鎖関節を介して鎖骨も動きます。
普段あまり意識する場所ではありませんが、肩を大きく動かすためには重要な関節の一つです。
四十肩・五十肩で腕を上げると鎖骨が痛むのはなぜ?
四十肩・五十肩では、肩関節周辺の痛みや動きの制限によって、以前と同じように腕を上げられなくなることがあります。
すると身体は、
動きにくい部分を別の場所の動きで補おうとする
ことがあります。
例えば、
- 肩をすくめながら腕を上げる
- 身体を横へ傾けて腕を上げる
- 肩甲骨を必要以上に動かして腕を上げる
といった動きです。
このような代償動作がみられる場合には、肩甲骨や鎖骨周辺の動き方も通常とは変わっている可能性があります。
そのため当院では、
「腕が何度まで上がるか」だけを見るのではなく、「どのような動き方で腕を上げているのか」
も確認しています。
「鎖骨の下が痛い」と感じる場合
「鎖骨が痛い」という方の中には、
鎖骨そのものではなく、鎖骨の下側や胸の上部に痛みを感じている
場合があります。
鎖骨周辺には、
- 大胸筋
- 小胸筋
- 三角筋
- 鎖骨下筋
など、肩や胸の動きに関係する組織があります。
そのため、肩を動かしたときに鎖骨の下が痛む場合でも、
痛みを感じる場所だけで原因を判断することはできません。
「腕を上げたときだけ痛むのか」
「押しても痛いのか」
「何もしていなくても痛いのか」
「肩の動きと一緒に痛みが変化するのか」
などを確認することが大切です。
四十肩・五十肩と肩甲骨の関係
肩の動きを考えるうえで、鎖骨と同時に重要なのが肩甲骨です。
腕を上げるときには、上腕骨だけでなく肩甲骨も動きます。
その肩甲骨と鎖骨をつないでいるのが肩鎖関節です。
つまり、
上腕骨だけ
ではなく、
上腕骨 → 肩甲骨 → 鎖骨 → 胸郭
という連動を考える必要があります。
四十肩・五十肩で肩関節の動きが制限されていると、肩甲骨を大きく動かすことで腕を上げようとするケースもあります。
そのため、
「肩が痛いから肩だけをほぐす」
という考え方だけでは、現在どのような動きが起きているのか十分に確認できない場合があります。
鎖骨が痛い=四十肩・五十肩とは限りません
ここは非常に重要です。
鎖骨周辺が痛いからといって、すべて四十肩・五十肩による症状とは限りません。
例えば、
- 転倒や衝突による鎖骨周辺の外傷
- 肩鎖関節周辺の損傷
- 腱板損傷
- 石灰沈着性腱板炎
- 上腕二頭筋長頭腱周辺の問題
などでも、肩から鎖骨周辺に痛みを感じることがあります。
特に、
- 転倒して肩を強く打った
- スポーツ中に肩をぶつけた
- 鎖骨周辺が腫れている
- 明らかな変形がある
- 突然激しい痛みが出た
- 腕に力が入らない
- 安静にしていても強く痛む
- 強い夜間痛が続いている
という場合には、自己判断で「五十肩」と考えず、まず整形外科を受診してください。
必要に応じてレントゲン・MRI・超音波などの検査によって状態を確認します。
四十肩・五十肩と肩こりは同じではありません
「肩から鎖骨周辺が重い」
という症状から、肩こりだと思っている方もいます。
一般的な肩こりでは、
- 首から肩が重い
- 肩周辺が張っている
- 長時間のデスクワークでつらくなる
などが中心です。
一方、四十肩・五十肩では、
- 腕が上がらない
- 後ろへ手を回せない
- 洋服を着ると痛い
- 夜間に肩が痛む
- 肩関節そのものの動く範囲が狭い
といった症状がみられることがあります。
単に「肩周辺が痛い」というだけで判断せず、肩の動きそのものが制限されているかどうかを見ることも重要です。
四十肩・五十肩では痛い場所だけを見ないことが大切です
肩や鎖骨周辺が痛い場合、
「痛い場所をマッサージすればいいのでは?」
と思う方もいるかもしれません。
しかし、肩を動かす際には、
肩関節・肩甲骨・鎖骨・胸郭・背骨
などが連動しています。
そのため当院では、鎖骨周辺に痛みがある場合でも、
- 肩関節がどこまで動くのか
- どの角度で痛みが出るのか
- 鎖骨のどの部分に痛みを感じるのか
- 肩甲骨がどのように動いているのか
- 肩をすくめて腕を上げていないか
- 身体を傾けて動きを補っていないか
- 胸郭や背骨の動きはどうか
- 左右の動きに違いがあるか
などを確認します。
重要なのは、
「鎖骨が痛いから鎖骨だけを見る」
のではなく、
「なぜその動作をすると鎖骨周辺に痛みを感じるのか」
を考えることです。
40年以上の臨床経験から感じること
四十肩・五十肩についてご相談を受けていると、
「肩が上がらないから五十肩だと思っていた」
「年齢的に四十肩だろうと思って様子を見ていた」
「肩こりだと思ってマッサージを続けていた」
という方もいらっしゃいます。
しかし、実際に身体を確認すると、
同じ「肩が痛い」という訴えでも、痛む場所や動作にはかなり違いがあります。
例えば、
「腕を上げる途中で肩の外側が痛い」
という方もいれば、
「鎖骨の外側が痛い」
「鎖骨の下が気になる」
「背中に手を回すと肩の前側が痛い」
という方もいます。
さらに、肩そのものの動きが悪くなっている方もいれば、肩甲骨や身体全体を大きく動かすことで腕を上げている方もいます。
そのため私は、
「肩が痛い=肩だけに原因がある」
と最初から決めてしまわないことを大切にしています。
肩以外の症状を抱えている方もいます
最近の臨床でも、
変形性膝関節症による膝の痛みで来院されている方から左肩の痛みについて相談を受けたり、
右股関節の痛みで歩くこともつらい方に、同時に左肩の痛みがみられたりするケースがあります。
もちろん、
膝や股関節の痛みが、そのまま肩や鎖骨の痛みの原因になるという意味ではありません。
ただ、人の身体は完全に一つひとつの関節が独立して動いているわけではありません。
歩く、立ち上がる、椅子から身体を支えて立つ、物を持つといった日常動作では、足・骨盤・背骨・肩甲骨・肩・腕などを同時に使います。
例えば、膝や股関節が痛いことで、椅子から立つときに以前より腕へ体重をかけるようになっていることもあります。
身体を左右どちらかへ傾けて動いていることもあります。
だからこそ、
「どこが痛いのか」だけでなく、「普段どのように身体を使っているのか」
まで確認することが必要な場合があります。
「どの動作で痛いのか」を確認する
肩や鎖骨周辺の痛みでは、
痛む場所だけではなく、痛みが出る動作
を確認することを重視しています。
- 腕を前から上げると痛い
- 横から上げると痛い
- 後ろへ手を回すと痛い
- 洋服を着ると痛い
- 寝返りで痛い
- 夜になると痛い
- 何もしなくても痛い
これらはすべて「肩が痛い」という訴えですが、状態は同じとは限りません。
また、整形外科での検査や診断が必要な状態を、整体だけで判断することは適切ではありません。
医療機関で確認すべき状態と、身体の動きや筋肉・関節のバランスを確認していく状態を分けること。
そのうえで、
「なぜこの動作をすると痛いのか」
を考えていくことを、40年以上の臨床経験の中で大切にしています。
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自分で鎖骨周辺を強く押したり揉んだりしてもいい?
痛い場所があると、
「ここを揉めば楽になるのでは?」
と考える方もいると思います。
しかし、鎖骨周辺には関節や筋肉などさまざまな組織があります。
特に、
- 強い痛みがある
- 腫れている
- 外傷後である
- 原因が分からない
- 押すと非常に痛い
といった場合には、自己判断で強く押したり揉んだりすることはおすすめしません。
また、四十肩・五十肩でも痛みが強い時期に、無理に肩を大きく動かしたり強くストレッチしたりすることで症状が悪化する場合があります。
まず現在どのような状態なのかを確認し、その状態に合わせて動かすことが大切です。
四十肩・五十肩で鎖骨周辺まで痛む方へ
「五十肩と言われたけれど鎖骨まで痛い」
「腕を上げると肩と鎖骨の境目が痛い」
「鎖骨の下まで痛むので、本当に五十肩なのか心配」
という場合には、痛い場所だけで判断しないことが大切です。
まず、外傷や強い夜間痛、腫れ、急激な筋力低下などがある場合には、整形外科で状態を確認してください。
そのうえで大きな異常がなく、肩を動かす際の痛みや動かしにくさが続いている場合には、
肩関節だけでなく、肩甲骨・鎖骨・胸郭・背骨などの動きまで確認する
という考え方もあります。
杉並区・阿佐ヶ谷のバランス・ラボ整骨院では、
「どこが痛いか」だけでなく、「何をすると痛いのか」「以前できていた何ができなくなったのか」
まで確認しながら身体の状態を評価しています。
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四十肩・五十肩全般について知りたい方へ
「肩が上がらない」
「夜中に肩が痛くて目が覚める」
「肩こりなのか五十肩なのか分からない」
という方は、
四十肩・五十肩で肩が上がらない・夜も痛い方へ|原因と改善の考え方
もあわせてご覧ください。
まとめ
四十肩・五十肩では肩関節周辺だけでなく、鎖骨周辺に痛みや違和感を感じる場合があります。
肩を動かす際には、
上腕骨・肩甲骨・鎖骨・胸郭
などが連動しているためです。
特に鎖骨には、
肩鎖関節と胸鎖関節
という肩の動きに関係する関節があります。
一方で、
鎖骨が痛いからといって、すべてが四十肩・五十肩とは限りません。
外傷後の痛み、腫れ、強い夜間痛、急激な筋力低下などがある場合には、まず医療機関で状態を確認することが重要です。
そのうえで、
どこが痛いのか
だけではなく、
どの動作で痛むのか、肩甲骨や鎖骨がどのように動いているのか
まで確認することが、肩や鎖骨周辺の状態を考えるうえで大切です。
柔道整復師による監修・執筆

株式会社カラダ・リバランス
バランス・ラボ整骨院
代表取締役・院長
厚生労働大臣認定
柔道整復師
新藤 公一
公益社団法人 東京都柔道整復師会 会員
公益社団法人 日本柔道整復師会 会員
専門分野
• 股関節痛
• 変形性膝関節症
• 膝関節痛
• 脊柱管狭窄症
• 慢性腰痛
整形外科で
• 「異常なしと言われた痛み」
• 「年齢のせいと言われた症状」
など、原因がはっきりしない慢性的な痛みに対する施術を得意としています。
経歴:
1989年
東京都中野区の整骨院に勤務
1998年
東京都杉並区内整骨院
分院長として勤務
2017年
東京都杉並区阿佐ヶ谷にて
バランス・ラボ整骨院 開設
バランス・ラボ整体院 開設
現在は杉並区阿佐ヶ谷を中心に
膝痛・股関節痛・腰痛などの慢性痛に悩む方の施術を行っています。
臨床経験
柔道整復師として
40年以上の臨床経験
これまでに
• 膝の痛み
• 股関節の痛み
• 腰痛
• 肩関節痛・四十肩・五十肩
などの症状で悩む多くの方の施術を行ってきました。
当サイトでは
• 膝の痛み
• 股関節の痛み
• 脊柱管狭窄症
• 慢性腰痛
などの症状について
臨床経験をもとに
わかりやすく解説しています。
症状でお悩みの方が
ご自身の体について理解を深める参考になれば幸いです。
監修記事
柔道整復師 新藤公一が監修した主な記事







