コラム執筆者:柔道整復師 新藤 公一
杉並区・阿佐ヶ谷で整体をメインに行う
バランス・ラボ整骨院、代表の新藤公一です。
・休んでも回復しない
・睡眠を十分取っているのに寝た気がしない
・首や肩の力が抜けず、常に力が入ってる
・情緒不安定になりがち
・怠けたい理由ではないのに、動けない
・カラダが動かない訳ではないけど
動く気力が湧いてこない
近年、慢性疲労性症候群と呼ばれる状態で
悩まされられているケースが増加中だと
ニュースになっています。
慢性疲労性症候群とまではいかずとも
疲労回復が思ったように得られていない
と言ったケースは当院に来院される方からも
多く伺う機会が増えました。
現場で対応する中で、いくつかのケースで
改善に繋がりそうなヒントがあったので
ご紹介したいと思います。
出典:NHK https://www.nhk.or.jp/
首・肩の緊張が及ぼす影響とは?
表面的には、首・肩の緊張は
「ただのコリでしょ?」と思われがちです。
生理学・解剖学的に首の緊張は注目するべき
ポイントで、わかりやすく言えば
大脳から全身に張り巡らされる神経は
「脳神経」と呼ばれる
顔の運動神経・感覚神経以外は
全て首を通って全身に張り巡らされる。
これを専門的には「脊髄神経」と呼びますが
首・肩の筋肉の緊張があるだけで
全身の筋緊張がうまく緩まないケースも
存在しています。
残念ながら、こうした状態は数々の検査を
しても数値として現れるようなものでは
ないので、異常なしとなってしまうことが
多いんです。
首・肩の緊張と眼精疲労
目の疲労=眼精疲労からのめまい
理由のわからない疲労感、体調不良などを
実感してしまうケースも存在します。
スマホやパソコンの普及により
以前よりあきらかに画面を見る機会が増え
無自覚に日常的に目を使っている。
実際に見ているのは「眼球」ですが
その判定を行うところは「視覚野」と言う
大脳の1部で頭の後頭部に位置しています。
前で見た判定を後頭部で判断している。
眼精疲労では、多くの場合。
後頭部から首の筋緊張を起こしてしまう
可能性が高いんです。
眼精疲労で自分に出来ること
多くの場合、目を温める方が良い?と
考えるケースが多いと思いますが
目も頭の1部と考えると温めるのは
よろしくないと言うのが個人的な意見です。
昔から頭寒足熱と言われるように
頭はあまり温めない方が良いとされますし
低体温療法と呼ばれる脳を低い体温で維持
することで脳を守る方法が言われています。
すなわち、眼精疲労といえども
あまり頭は温めずに、冷やしたほうがいい
といえる根拠につながってきます。
のぼせやすいとか、かるくめまいがする
などで気分や体調がすぐれないと
感じる方は、冷たくした濡れタオルで
目を冷やすことや、アイスノンなどで
後頭部を10分〜15分程度冷やしてみる。
これで、意外と眠くなるとおっしゃる
ケースもあります。
出典:J-STAGE https://www.jstage.jst.go.jp/
定期的な「検眼」も大切
見落とされがちなのが、視力で
ゆっくりと視力低下を起こす現象から
自覚することが難しい。
気がついたら
「あれ?よく見えてない」
「言われてみれば、何年も検眼してない」
と言われるケースも多々あります。
運転免許証の更新時に視力検査があり
その時に気が付かれるケースもありますが
遠視などは、近くが見えないので
見えづらくてもなんとかなってしまう。
その際に、自然と目を酷使してしまい
疲労が蓄積して、首・肩の筋緊張を起こす
ような悪循環に陥ってしまいます。
首・肩の緊張が及ぼす弊害
前途にあるように
脳を出た神経が全身を張り巡らされる
その神経の殆どが首を通ることは
お伝えした通りです。
首のコリで神経障害?そんな大げさな・・・
そう思いますよね?
神経障害となれば、検査で明確な判断が
出来るレベルと言えるんです。
わかりやすく伝えると、神経も血管も
全て骨や筋肉の隙間を通って
全身に張り巡らされるものですが
その際に骨では「孔(こう)」と言う
穴を通り、筋肉では「隙(げき)」と
呼ばれる筋肉の隙間を通過しています。
神経も神経鞘と呼ばれる管の中を通り
血管もその中を血液が循環します。
骨の穴=孔(こう)は、骨の変形が
発生しない限りは穴が小さくなることは
物理的に考え抜くい。
しかしながら、筋肉が作る隙間は
筋肉は常に固定された位置にないもので
動きがあり。その筋肉の状態も変化する。
この「隙(げき)」と呼ばれる筋肉の
隙間は全身無数に存在しています。
神経・血管がその隙間の変化で完全に
遮断されるほどではなく、わずかに圧迫
される状況が起きると・・・
100%の神経伝達・血液循環が阻害され
なんらかの影響がでてしまう。
首・肩のコリだと軽視出来ない理由
筋肉の緊張=コリ
実際に、このコリと言う現象には具体性が
一切ないものなんです。
何故なら、コっている、コリがツラいと
言うのは、その人だけが感じるツラさで
感覚的な現象なので、他者には伝えにくい。
感じている御本人しか、そのツラさや悩み
がわからない難しさがあります。
首・肩の筋緊張がそれほど強くなくても
ツラいと訴えれば、ツラいものです。
「どの程度ツラい?」と聞かれても
うまく表現できない。
痛みやツラさは数値化出来ないんです。
コリのツラさ、不具合を感じる状態が
長期間積み重ねれば、そのストレスから
何らかの別要素につながったりします。
調子が良くないから、不機嫌になりますし
気持ちもスッキリしません。
疲れているから、しっかりと睡眠を取って
ゆっくりしているのに・・・
なぜか?疲れが一切取れた気がしない
しっかり眠れた気がしない。
これは、具体的に症状化していないので
検査に行こうにも、どうしていいか?
迷ってしまいます。
サプリやビタミン剤でどうにか
対処療法的に飲んでも、変化した気が
しなかったりするものです。
コラム執筆・監修者
株式会社カラダ・リバランス
バランス・ラボ整骨院
代表取締役 新藤 公一
厚生労働大臣認定 柔道整復師
公益社団法人 東京都柔道整復師会 会員
公益社団法人 日本柔道整復師会 会員
経歴:
1989年〜1998年 東京都中野区内整骨院勤務
1998年〜2017年7月 東京都杉並区内整骨院 分院長勤務
2017年11月 東京都杉並区阿佐ヶ谷で
バランス・ラボ整骨院 開設
バランス・ラボ整体院 開設
代表取締役 株式会社カラダ・リバランス