コラム執筆者:柔道整復師 新藤 公一
杉並区・阿佐ヶ谷
杉並区役所・南阿佐ヶ谷駅徒歩2分
整体をメインに行っている
バランス・ラボ整骨院、代表の新藤公一です。
※当院で対応した事例と代表の経験に基づく
個人的見解での内容ですので
予め、ご理解の上でお読みください。
圧迫骨折とは?年齢とともに増える骨のトラブル
高齢化が進む現代、70代・80代
でも元気に活動する方が増えています。
しかし、骨密度の低下(骨粗しょう症)
が進むと、転倒や軽い衝撃でも脊椎の
圧迫骨折を起こしやすくなります。
◯ 転倒してお尻を打った
◯ 重い荷物を持ち上げた
◯ 自転車で転倒した
こうした日常の動作をきっかけに
背骨の一部が潰れてしまうのが
「圧迫骨折」です。
なかには「気がつかないうちに骨折していた」
という、無自覚のケースもあり、検査で偶然
見つかることもあります。
「いつの間にか骨折」とネーミング
されているようです。
圧迫骨折が起こりやすい部位とは?
圧迫骨折が発生しやすいのは、以下の2か所です。
胸椎12番(背中の一番下)
腰椎1番(腰の一番上)
背中の胸椎と腰の腰椎との間
専門的には胸腰椎移行部とも言っています。
この部位は背中から腰への移行部で負担が
集中しやすいため、骨密度が下がっている
状態では骨が潰れやすくなります。
特に高齢者では、強い衝撃がなくても骨折
することがあるため注意が必要です。
圧迫骨折の治療とリハビリの限界
圧迫骨折に対しては
根本的な治療法がないのが実情です。
◯ コルセットによる固定
◯ 安静療養(自宅または入院)
◯ 痛み止めの服用
◯ 時間経過による自然治癒
これが基本的な流れとなり、骨が自然に
癒合するまで数週間〜数ヶ月の安静期間が
求められます。
入院せずに自宅で過ごすケースも多く
リハビリも一定期間で終了することが一般的です。
圧迫骨折後に残る腰痛の正体とは?
圧迫骨折の骨そのものが癒合しても
多くの方が慢性的な腰痛に
悩まされる傾向があります。
なぜ痛みが続くのか?
骨折時の強い痛みを回避するために、姿勢が歪む
長期間の安静で筋肉が硬くなり、血流が悪化
体が痛みを記憶してしまい、動作に恐怖感が残る
結果的に
「骨折は治ったが、腰がずっと重い・痛い」
といった残存症状が続くことがあります。
圧迫骨折後の後遺症|姿勢の崩れや側弯症にも注意
圧迫骨折後には
以下のような後遺症が出るケースがあります。
背中や腰が曲がってしまう(猫背や前屈姿勢)
体が左右どちらかに傾く(側弯症)
動くことへの不安から運動量が減少する
筋力低下によるふらつきや転倒リスクの増加
これらは、痛みを回避するための代償的な姿勢や
動作が習慣化してしまうことが要因です。
圧迫骨折後の腰痛を予防・改善するには?
圧迫骨折後の腰痛対策として
以下のポイントが挙げられます。
1. 安静期を過ぎたら徐々に動かす
骨の癒合後は、無理のない範囲で体を動かす
習慣をつけることが重要です。
硬くなった筋肉を少しずつほぐし、血流を促進
することで痛みの軽減が期待できます。
2. 筋力を取り戻す
軽い体操やウォーキング
股関節や背筋を意識した運動
痛みのない範囲での柔軟運動
こうした活動を継続することが、腰痛改善と
再発予防につながります。
3. 姿勢の見直しとケア
長く続いた痛み回避姿勢のクセを整えることも
慢性腰痛対策には欠かせません。
特に、骨折によって体の軸が崩れてしまっている
場合、バランスを取り戻すことが重要です。
圧迫骨折後の腰痛は「治らない」と諦めないで
圧迫骨折の痛みは非常に強く
安静期間中のつらさや不安感は計り知れません。
また、骨折の回復後も腰痛が続くことで
外出を控える・人と会わなくなる・生活が消極的になる
などの影響も出やすくなります。
しかし、正しい知識と適切な対策を行えば
日常生活への復帰や旅行・趣味の再開も
十分に可能です。
体力・気力があるうちに少しずつ改善を目指し
前向きな日々を取り戻すきっかけを
作っていきましょう。
まとめ
不幸にも圧迫骨折を起こしてしまうことは
とてもつらい状態を強いられ、長期間
痛みに耐えながら安静を余儀なくされます。
骨折の痛みでは、あまり痛み止めも効果的
ではなく、痛みが続くケースがほとんどです。
しかしながら、具体的な治療法が
腰椎圧迫骨折にはなく、安静にして骨折が
回復するのを待つ他にありません。
圧迫骨折の痛みが軽減後も、腰痛で悩む
ケースが多く、リハビリでもその悩みの解決
にはなっていないのが現実だと
個人的には感じられます。
残りの人生をもっと楽しく有意義に
過ごしたいと思ってる中で起こってしまう
圧迫骨折は、その安静期間中に筋力も体力も
低下してしまう可能性が高い。
良くなってきたとしても、腰痛が残って
動きにくくなってしまう。
元気に活発な日常生活を取り戻すように
当院が少しでもお力になれればと
思っております。
コラム執筆・監修者
株式会社カラダ・リバランス
バランス・ラボ整骨院
代表取締役 新藤 公一
厚生労働大臣認定 柔道整復師
公益社団法人 東京都柔道整復師会 会員
公益社団法人 日本柔道整復師会 会員
経歴:
1989年 東京都中野区内整骨院勤務
1998年 東京都杉並区内整骨院 分院長勤務
2017年 東京都杉並区阿佐ヶ谷で
バランス・ラボ整骨院 開設
バランス・ラボ整体院 開設
代表取締役
株式会社カラダ・リバランス