コラム執筆者:柔道整復師 新藤 公一
杉並区・阿佐ヶ谷で整体をメインに行う
バランス・ラボ整骨院、代表の新藤公一です。
腕や肩を酷使するケースとしては
パソコンでの仕事、事務系作業が
その代表格になると思います。
それに伴う、目の疲労からの
肩こり、首のこり、そして背中の張り
長時間同一姿勢を続けると
筋肉にはとても厳しい状況を強いられます。
それ以外でも、日常的に使用されるスマホ
画面を見ることで、眼精疲労の影響も
受けやすくなる日常です。
一般的に慢性的な肩こり、首のこりなどを
ご自身でのケアするなどして
眼精疲労のセルフケアなども実践されて
いると思います。
単なる作業的疲労や筋肉の緊張、こりで
あればなんの問題もないのですが
ここにストレスが加わりますと
筋肉への悪影響は予想を遥かに超えてくる
状況になってしまうんです。
この状況から状態が悪化して
肩や腕、手のシビレへと発展するケースが
あります。
肩のシビレ、腕のシビレ、手のシビレを
感じ始めると、多くイメージされるのが
頚椎椎間板ヘルニアだろうと思います。
そんな不安を抱かれて当然だと思います。
少なくとも、現場で多くのこうしたケースを
経験して言えることとしては
頚椎椎間板ヘルニアを発症するケースは
とても痛みやシビレが我慢できる状況にない
ケースを多く目の当たりにしています。
腰椎椎間板ヘルニアでも同じことが
言えるのですが、痛みもシビレも次元が
異なるレベルと言っていいでしょう。
我慢できる状況にないと言えます。
これはあくまで、痛みを伴うシビレの
自覚症状としての部分ですので
お間違いのないようお願いします。
椎間板ヘルニアでは、MRI画像検査などで
整形外科でしっかりと判斷して頂く必要が
ありますので、お心あたりの方は1度
受診するようにしましょう。
この
肩・腕・手がシビレるケースで
比較対象とされているのが
胸郭出口症候群
(きょうかくでぐちしょうこうぐん)
首から肩や腕、手のシビレが最近増加傾向
だと言われてきていますが
多くは胸郭出口症候群だとされています。
胸郭出口症候群
(きょうかくでぐちしょうこうぐん)
あまり聞き慣れない言葉だと思います。
病名ではなく、症状名なのであまり一般的
ではないと言えます。
症状名はその状態を表す名称とされます。
胸郭=胸の名称
出口=胸から肩・腕へのでている意味
症候群=異常な状況・状態
これを総称して
胸郭出口症候群
(きょうかくでぐちしょうこうぐん)
胸郭出口症候群には3〜4タイプ
・斜角筋症候群
・頚肋症候群
・肋鎖症候群
・小胸筋症候群
(過外転症候群)
頚肋症候群や肋鎖症候群などのケースでは
外科的処置を行う必要がありまして
少し特殊なケースと言えますので
ここでは割愛させていただきます。
自分が現場で経験するケースの大半は
斜角筋症候群だと思われるケースです。
なんでシビレてくるの?
斜角筋症候群での説明になるのですが
首を正面から見て、首の横にある筋肉を
斜角筋と呼んでいて、そこには斜角筋隙
(しゃかくきんげき)と呼ばれる筋肉の
隙間があります。
その隙間から、肩や腕に行く神経・血管が
通っているのですが、その斜角筋の状態が
筋肉の柔軟性を失い、固くなってしまうこと
が原因で隙間が狭くなってきてしまう。
その結果、神経・血管が隙間を通過する
際に圧迫されてしまう。
これを専門用語で「絞扼(こうやく」)」
と言っています。
隙間に余裕があり滞りなく通過している
状態から、斜角筋の変化で圧迫され
スムーズに通過出来ない状態に陥る。
その結果、シビレが表れてくる。
これがシビレてくる原因の1つと
考えられています。
原因は筋肉にある?!
簡単に申し上げると
筋肉の質が悪くなることで筋肉本来の
柔軟性が失われて、起きてしまう。
慢性的な肩コリ・首のコリと似ています。
筋肉内部にある細い血管も筋肉内部に
酸素や栄養を送り続けている。
その細い血管も筋肉が固くなり
更に細くなれば、十分な酸素・栄養が
送れないことで筋肉の健康状態が低下
固くなり始めて柔軟性が低下していく
状態が悪くなるので、不具合や痛み
辛さを自覚させる反応を引き起こします。
これを多くの場合「コリ」と言って
軽く考えがちになっています。
首や肩周辺はとても繊細な場所
良く「五体満足」といいます。
人間のカラダを5つに分けた言葉ですが
両腕・両足・首で5つ
ここで良く考えてみてください。
腕や肩、足が寝違えることはなくても
首だけは寝違えることがあります。
首は敏感で繊細に反応する場所と
考えられますし、首の存在は
直接的に生命に関係する大切な場所。
ちょっとしたことで敏感に反応する。
人間本来の本能的な防衛反応と
言っても過言ではありません。
目の疲れが及ぼす影響
脳の「視覚野」と言って
目から得られた情報を脳が認識する
場所のことをいいます。
この脳の視覚野が位置するところは
俗に言う後頭部付近にあります。
目をすごく使っていると
後頭部周辺の筋肉が緊張傾向となり
時として、その緊張から頭痛を発生
させることが多い。
目の使い過ぎによる「眼精疲労」の
1つの反応と言えます。
これも首周辺の筋肉を緊張させる
1つの要因になっています。
では、どうするの?
まずは専門家に判断していただく為に
診察・検査を受けていただくことを
オススメします。
頚肋症候群や肋鎖症候群のような
骨や骨格の異常が原因となるものだと
専門家の対応となるので
まずは、そこを明確にすることが
一番だと思います。
専門家に異常なしと言われることが
安心材料となります。
多くの場合、首の姿勢と脇の下に
クッション性のあるものを挟むことで
シビレや痛みを緩和することが
出来るので、できるだけ
シビレ・痛みを出さない姿勢を取る
ここがポイントです。
あまりシビレ・痛みを我慢することは
負担になるばかりではなく
ストレスにもなってきますので。
腕のシビれ
手がシビれ
感覚的なものなので
中々、そのツラさを理解して
頂けないケースも多いと思います。
痛みもシビレも感覚的なもので
ツラさを表現できない
第三者に理解してもらえない
そんなもどかしさがありますよね
しかし、こうしたシビレの状態は
痛みよりも症状が慢性化した
状態なので・・・
早めに診察・検査もしくは
何らかの対処を行うことを
強くオススメします。
コラム執筆・監修者
株式会社カラダ・リバランス
バランス・ラボ整骨院
代表取締役 新藤 公一
厚生労働大臣認定 柔道整復師
公益社団法人 東京都柔道整復師会 会員
公益社団法人 日本柔道整復師会 会員
経歴:
中野区内整骨院勤務 10年
杉並区内整骨院 分院長勤務 20年
2017年11月に杉並区阿佐谷南に
バランス・ラボ整骨院
バランス・ラボ整体院を開院