コラム執筆者:柔道整復師 新藤 公一
杉並区・阿佐ヶ谷で整体をメインに行う
バランス・ラボ整骨院、代表の新藤公一です。
今回は腰痛に関するチェック項目として
これまでの経験に基づく
腰痛にお悩みのあなたに
5つの注意点をお伝えしたいと思います。
① むやみに温めない
腰痛と聞くと温めた方がいいんじゃない?
痛いところを揉んだ方が
いいんじゃない?と思うでしょう。
根拠無く、温める判断は時として腰痛を悪化
させる原因になるので十分な注意が必要です。
急性腰痛=ギックリ腰と呼ばれる場合には
冷やすのが効果的。
慢性腰痛には温める方が効果的だと
されてはいますが…
自己判断で温める、冷やす行動をするのは
とても危険なので
専門家に相談するようにしてください。
② 座った姿勢は腰痛には安静にならない
腰の痛みには座った姿勢は良くありません。
特にソファなどの体が沈み込むような姿勢は
腰にとっても厳しい姿勢になります。
車や交通機関での座った姿勢での
長距離、長時間の移動は腰に大きな
負担になります。
実はそうした座っての移動は「姿勢良く座る」
ことをする方が疲れないことにもなります。
腰痛を抱えたまま移動の際にはお気を付け下さい。
腰の痛い人は固く沈み込まないイスを選択する方が
腰には負担にならないんです。
床に座らないといけない場合は
横になった方が腰には
安静となりますので無理に座るよりは
寝てしまった方が
腰痛の回復にはプラスとなります。
③ ストレッチや体操は腰痛改善とはならない
ストレッチして体を動かせば
運動すれば腰痛が良くなるんじゃない?
こんな理解をされている方も
多いんじゃないでしょうか…。
ストレッチや体操は【予防効果】のためです。
「痛み」が出ている状況では
なんらかの異常状態になっているので
痛みが発生している。異常状態でストレッチや体操
で動かしたら痛みはどうなるでしょうか?
もし腰の筋肉が傷ついている状況で
無理に筋肉を伸ばしたら…
傷を拡げることになってしまいます。
運動療法との解釈でされるだろうと思いますが
腰痛を改善し回復期になった時に行うことで
初めて運動療法の効果が得られます。
回復期かどうか?分からない状態で
ストレッチで伸ばしたりするのは危険なので
十分注意が必要となります。
ストレッチ、柔軟体操や運動は「腰痛予防」
としての効果が得られるもので痛みが出ている間
の治療効果を得ることはありません。
④ 腰痛は安静が第一
あなたの体に痛みが出ている状態は
1つのサイン・シグナルだと考えて欲しいのです。
生体反応として痛みを出すことで
「安静にして欲しい」「休んで欲しい」
と知らせている。
これは単に腰痛に限ったことではないのですが
健康状態が著しく失われていると体が教えて
くれているのです。
十分、休養が取れているか?
睡眠時間は十分か?
ストレスを抱えていないか?
多くの要素がありますが痛みが出ている状態で
今の状態を軽く考えこれまで通りにすることは
状態を悪化する要因となります。
腰痛だから大丈夫だと軽く考えることが
結果として腰痛から別の症状へ
と発展してしまうケースを多く経験しています。
30歳代~40歳代で働き盛りの男性で
腰痛を一時的に改善させては
改善を止めて
腰痛が出ては改善するを繰り返した結果。
神経痛を伴う状態へと悪化させてしまいました…。
こちらとしても
何度も注意してお知らせしたのですが
残念な結果となってしまいました。
腰椎椎間板ヘルニアの好発年齢が
30歳代~40歳代ですので検査しないと
分かりませんがどちらにしても腰痛を
悪化させてしまったケースです。
余計の苦しい思いをすることになってしまいます
ので、腰痛だからと軽視しない方がいい
常々、そう思っています。
⑤ 激痛を伴う腰痛には必ず検査を。
これまでに急性腰痛=ギックリ腰として多く
対応させて頂いていますが
時に激痛を伴う腰痛に遭遇するケースがあります。
一般的な急性腰痛とは明らかに異なる状態
これはプロとしてこれまで
多くの腰痛の方を見て来た中で分かることでも
あるので、腰痛のあなたが
判断するのも難しいと思います。
腰痛として痛みを出す重篤なケースは多くあります。
レアケースと言える経験ですが、数少ない症例の中でも
多いのが腎臓系のトラブルで、過去にはこちらから
救急外来に連絡をして行っていただいたケースや
強く泌尿器科で検査するようにお伝えしたケース。
後から連絡を頂き本当に良かったと記憶しています。
海外渡航歴があり国内ではかからない感染症
そんなケースを何度か経験させていただきました。
急性腰痛=ギックリ腰は腰周辺の筋肉を包む膜に
炎症が起きて筋肉の動きに連動して痛みを発生させます。
痛みが出ないように横に安静にしていれば
痛みがでることはほぼありません。
安静にしていても腰に激痛が出ている状態は
単なる腰痛ではないことを覚えておいて下さい。
※ 補足
腰痛ベルトは腰を固定できるベルトではない。
腰痛経験者には身近な存在として
1度は使用したことのあるであろう腰のベルト
腰痛ベルトや腰部・腰椎コルセット。
特にベルトで腰を固定とはいいますが
ベルトをする意味は骨盤の固定と腹圧を高めることで
腰を支えているものです。
腰は背中にある腰周辺の筋肉と腹筋とその腹筋から
腹部の内圧を高めることで支えられています。
ベルトで固定すると腹圧が高まることで
腰を安定させ、腰痛を発生させている筋肉を
一時的に安静にする効果があります。
慢性的に腰痛を抱え、腰のベルトを愛用することに
なると腹筋がその機能をサボることになりますから
腹筋の筋力が落ちていく結果となります。
腰痛ベルトはあくまで一時的な固定器具であり
常用して腰痛が避けられるものではありません。
コラム執筆・監修者
株式会社カラダ・リバランス
バランス・ラボ整骨院
代表取締役 新藤 公一
厚生労働大臣認定 柔道整復師
公益社団法人 東京都柔道整復師会 会員
公益社団法人 日本柔道整復師会 会員
経歴:
中野区内整骨院勤務 10年
杉並区内整骨院 分院長勤務 20年
2017年11月に杉並区阿佐谷南に
バランス・ラボ整骨院
バランス・ラボ整体院を開院