コラム執筆者:柔道整復師 新藤 公一
杉並区・阿佐ヶ谷で整体をメインに行う
バランス・ラボ整骨院、代表の新藤公一です。
変形性膝関節症だから治らない?!
変形性関節症だから
もう治らない?良くならない?
年齢的にもう改善しない?
そんな悩みを多く伺ってきました。
「変形性」と聞くと・・・
関節の動きがもう良くならない?
この痛みと一生付き合っていく?
そんな疑問を抱くと思います。
画像検査で判断されるケースの多い
変形性膝関節症。
多くの改善方法がありますが
変形した関節そのものが以前のような
小さい膝まで改善することは
残念ながらありません。
変形していても、膝の機能を十分維持
出来るように。
歩いたり、動いたりしても
「痛みのない」膝関節の状態に改善
するようにすることで
痛みの少ない、もしくはほぼ痛まない
日常生活を取り戻すことは十分
可能だと思っています。
変形性膝関節症と言われると・・・
どうしても膝関節に注目してしまいがち
膝関節の上下には
股関節と足関節(足首)が存在します。
股関節は骨盤と接しています。
少なくとも・・・
骨盤・股関節・足首の状態が膝の動き
に与える影響を注意して見る必要が
あります。
そもそも人間は不安定な二足歩行で
右側・左側と負担がかかる割合も
異なります。
右利き・左利きと使いやすい片側を
メインに使うもので
両手でも左右あり、耳でも目でも足でも
すべて両方均等に使えるケースは
ほとんどありません。
視力検査をした経験があれば
わかると思いますが・・・
右目と左目では視力も異なります。
どちらか左右に「利き側」があります。
膝でもカラダのバランスが大切?!
この左右のバランスが崩れ
骨盤にゆがみが生じたとしたら
片側にかかる負担は左右での割合に
違いが生じてくるもの
長い期間をかけて、片側に負担がかかり
少しづつ無理が生じてしまっている
痛みや違和感を一切感じていない状態
では、全く無意識なものです。
それが何かのきっかけで症状化してくる。
これがすべての始まりで
そこから片側へと痛みとして表面化して
きてしまっている。
すべての始まりがカラダ全体の
バランスの崩れだと考えると
膝が痛いから膝だけが悪いとは考えにくい
膝が痛むから、軟膏やクリーム
湿布やサポーターをしてみたり、痛み止め
を飲んでしのいだりする。
それでも、膝の痛みは断続的に出てくる。
膝だけの問題とは考えにくい。
診察・検査を受けて「変形してますね」
と言われて、愕然としてしまうことも
あると思います。
日常生活でどこかに痛みがあると
不愉快なものですし、色々動きたいけど
痛いから出来ないと歯がゆい思いをする
その気持ちは身をもって経験した1人
ですので十分理解できます。
何か一発でよくなる方法はないの?
って・・・つい思ってしまいます。
先程も申し上げた通りに
膝に痛みが出てくるまでには
それなりの道筋が存在していて
ケガで傷めた場合を除き
変形性膝関節症と呼ばれる状態は
慢性症状と言えるので
改善する為の回復期間はどうしても
必要になってきます。
膝関節そのものは・・・
骨の関節ですが、そこには筋肉も血管も
神経も、更には膝関節の内部には
「軟部組織」と呼ばれる組織も多数存在
これらすべてが順調に回復しなければ
痛みを改善方向に向けることは難しい
・膝関節周辺の血液循環を改善
・膝関節と連動して動く
足首と股関節の状態を改善する
・カラダ全体の骨格バランス
筋肉バランスを整えていく
このプロセスをしっかりと進み
改善していくようにしていくのが
確実な改善方法と考えています。
膝の軟骨が減ると痛い?
良く患者さんから伺うのは
「膝の軟骨がすり減っているから
軟骨が再生されることがないから
治ることはないんだ」
軟骨も基本的には骨であり
固い通常の骨よりも水分の比率が高く
柔軟性のある骨だから「軟骨」と
呼ばれます。
焼き鳥でも「なんこつ」ってありますし
チキンを食べるとコリコリと歯ごたえ
ある部分が「軟骨」です。
骨付きとは言え、骨は硬くて
食べられません・・・
水分が豊富で柔らかいので
コリコリして歯ごたえの楽しめる
食感になる。
人間の関節軟骨も基本的には
同じ組織で出来上がってるので
容易にイメージ出来ると思います
水分の割合が高いことで
徐々に年齢とともに軟骨の水分も
失われていくものなのです。
年齢と共に身長が低くなると言うのも
身体の組織内に存在する水分が
長い時間をかけてゆっくり失われる
人間の身体の水分割合は90%とも
言われますので、10%でも
失われれば、その分小さくなります。
全身の関節に存在する軟骨の水分
背骨にある椎間板も軟骨
これらの水分割合が減れば
その分小さくなるのは
避けられないと考えます。
女性で1番気になる
お肌で言うところの「保湿力」が
失われていくのと残念ながら・・・
同じ理屈で成り立っています。
関節の軟骨がすり減ることも
考えられますが・・・
この保湿力低下による軟骨の体積が
減っていくことも十分考えられます。
自分の肌なんて・・・
もうガサガサです・・・
しかしながら
これは避けて通れない
経年変化=老化現象なので・・・
人間であれば、年齢とともに
誰でも起こり得ること
高齢だから必ず膝が痛くなる?
なんて話は聞きませんね。
出典:NHK健康チャンネル
コラム執筆・監修者
株式会社カラダ・リバランス
バランス・ラボ整骨院
代表取締役 新藤 公一
厚生労働大臣認定 柔道整復師
公益社団法人 東京都柔道整復師会 会員
公益社団法人 日本柔道整復師会 会員
経歴:
中野区内整骨院勤務 10年
杉並区内整骨院 分院長勤務 20年
2017年11月に杉並区阿佐谷南に
バランス・ラボ整骨院
バランス・ラボ整体院を開院