コラム執筆者:柔道整復師 新藤 公一
杉並区・阿佐ヶ谷で整体をメインに行う
バランス・ラボ整骨院、代表の新藤公一です。
稀に20歳代から30歳代でも悩まれている方も
いらっしゃいますが、特に顕著に見られる
年齢層ですと50歳代から70歳代の女性に
多く見られる股関節の痛み。
整形外科で診察・検査を受け、手術以外の
選択肢といえば、各種処方箋とリハビリと
いうのが一般的になります。
これ以外、整形外科や病院での具体的な
アプローチはなく、股関節の痛みに
悩まされる本人と心情としては
自分で探して見つける行動になります。
当院では、最終的に手術に至ったケースも
対応していますし、手術をせずとも
股関節の痛みが改善できている
もしくは、股関節に痛みがあっても
日常生活に支障を来さないレベルまで
改善に至ったケース。
悩みを抱くご本人が望む方向性に
可能な限り寄り添い、当院の施術を通して
可能な限りお手伝いできればと
との想いで対応しております。
実際に対応した実例を交えながら
同じ悩みを持つ方に
少しでも今後の為のヒントとなれば
嬉しいと思っております。
診察・検査で異常が認められないケース。
股関節に限らず、人間には多くの関節が存在し
その関節には「関節軟骨」が存在しています。
成分構造としては、固い骨と何ら大きく変わらず
大きくは水分の割合=水分率。
そのため、構造的に柔らかく弾力性を持ち
骨と骨との連続する関節や、背骨の間=椎間
などにクッションの役割として存在しています。
画像診断などで判断される場合
関節の間が狭くなるのは
この関節軟骨が小さくなり関節する骨同士が
近くなり、狭くなっている。
これが関節の痛みに影響すると
予測と考えられます。
骨の成分構造に水分が多い。
一般的には
スキンケアでの保湿ともいわれますが
骨も軟骨もお肌も基本的には細胞から
出来上がっておりまして
その細胞が水分を留める能力が低下。
そのために、肌の張りやシワが起きてしまう。
軟骨は目に見えませんが、同じように年齢と共に
その水分が失われると個人的には感じています。
関節軟骨も同様に、その水分が年齢と共に
失われることで、その軟骨の大きさが小さくなる
すなわち「減る」という現象に繋がると
考えております。
股関節の痛みの原因は筋肉にある?
股関節の存在は骨格で申し上げますと
骨盤に次いで人間のカラダを支える重要な
関節といえます。
「腰を曲げる」と良く言いますが
実際には腰の骨、すなわち腰椎はほとんど
曲がってはおらず、腰を曲げる際に動いている
のは、股関節になります。
股関節を動かす筋肉は、腰や骨盤を支える為に
重要な機能を持つ筋肉がほとんどで
その一部に不具合が生じただけで
直接的に腰痛や股関節の痛みに
繋がってきます。
当院で腰痛を施術する際に
股関節の動きに強く関係する筋肉に
アプローチすることで、腰痛の改善に
繋げるように施術を行うことは多い。
それほどまでに
股関節の動きに関する筋肉の存在は
腰や骨盤に大きく関係しています。
股関節と骨盤・腰の関係性
股関節は人体骨格の中で
最大の関節と言われます。
腰同様にその股関節が痛むことで
大きく日常の動きに影響されるのは
間違いありません。
骨格での動きでは、腰=腰椎
骨盤は目立った大きな動き=可動性は
ほとんどなく、股関節の動きが
骨盤、腰で一番大きな動きをなす部位。
骨格での僅かな歪み、ズレ、バランスの崩れが
腰椎や骨盤に生じると、その崩れが筋肉の動きに
直接影響を及ぼし、腰や骨盤には具体的な痛みや
不具合を出すことなく、股関節の痛みとして
表面化することが多いと感じます。
股関節の調子が悪いから
股関節が良くないと思われがちではありますが
骨格的な腰、骨盤、股関節のバランス。
そして筋肉のバランスが結果として
一番動きのある股関節に不具合を表すことに
なってしまうケースが良くあります。
診察・検査では股関節の不具合との訴えから
それに準じた検査を実施するのが通例で
ありますので、特に股関節に異常は見られない。
残念ながら、格的な腰、骨盤、股関節のバランス
や筋肉バランスは検査結果として
明確に出すことは難しいものなのです。
変形性股関節症のケースでは
先天性股関節脱臼や変形性股関節症
股関節そのものに問題が生じていると診察・検査
で告げられていると思います。
当院でも、なんとか手術を回避する、もしくは
最終的に手術をしなければならないが
その前に手術以外でのアプローチを試してみたい。
当面、身内の介護などがあって、入院・手術する
時間的猶予がないので、そのつなぎとして
痛いし、ツラいのでお願いしたい。
そんな悩みをお持ちの方の対応をしてきました。
手術の経験がないと、手術をする判断は
そう簡単に出来るものではありません。
ある程度、気持ちの整理、心の準備が必要と
されるのは当たり前だと思っております。
当院でお手伝い出来ることを、正確にお伝えして
それまでの隙間を埋める役目をすることも
当院が提供する施術の役割として
考えております。
まとめ
人工股関節の精度は日に日に進歩していて
大腿骨頸部骨折でのオペもその頻度の高さから
劇的な進歩を遂げている。
超高齢化社会になり、70歳代・80歳代でも
お元気に日常生活を過ごされている。
不意の転倒などで
年齢的な骨粗鬆症も進んでいて
特に大腿骨にこの骨粗鬆症の状態が顕著に
現れやすい関係で、大腿骨頸部骨折の症例が
腰椎圧迫骨折と共に増加傾向にあります。
大腿骨頸部骨折の際に、股関節の状態を同時に
把握し、必要があれば人工股関節に置き換える
ケースも増加傾向にあります。
これは人工股関節の精度が向上したことで
積極的に人工股関節に置き換えたほうが
いいという判断によるものだと
個人的には感じています。
ケガで結果としてオペが必要となれば
同時に人工股関節に置き換えても
より良い日常生活を取り戻せるようになっている
ケースも多くうかがっています。
特にケガではなく、股関節の痛みが生じていて
オペの必要性がない、関節に異常が見られない。
股関節の痛みで悩まれているのであれば
一度、異なる選択をする。
その選択のヒントになれば
とても嬉しく思います。
コラム執筆・監修者
株式会社カラダ・リバランス
バランス・ラボ整骨院
代表取締役 新藤 公一
厚生労働大臣認定 柔道整復師
公益社団法人 東京都柔道整復師会 会員
公益社団法人 日本柔道整復師会 会員
経歴:
1989年 東京都中野区内整骨院勤務
1998年 東京都杉並区内整骨院 分院長勤務
2017年 東京都杉並区阿佐ヶ谷で
バランス・ラボ整骨院 開設
バランス・ラボ整体院 開設
代表取締役
株式会社カラダ・リバランス